元恋人の甘い痛み【完】
「何だかよく分からないけど、社内の探検して来ても良い?」
「ああ、構わない」
資料を手にしたまま社長室を後にすれば秘書室へと入り、秘書としての仕事について何か手掛かりがないか机を漁る。
けれど、一向に何か出て来る気配がなく諦めかけたその時……――。
デスクの一番下の引き出しの奥側から、女性物の黒の下着が出て来た。
ちょっと、どうして下着なんかあるのよ。ストッキングの替えならまだ分かるけど、どうして下着なんか。
………まさか。