元恋人の甘い痛み【完】
家に帰り、食事とシャワーを済ませた所で携帯が鳴り響いた。


着信相手を見ると番号しか出ておらず、誰か想像がつかない中通話ボタンを押した。


「はい」

『優里か。今下まで来てるんだけど、少し出られる?』

「……今行くわ」


電話の相手は財前からだった。


ちょうど私も言いたい事があったし好都合だわ。


この際だから言いたい事を言ってやろうと思い、一階へと下り財前に歩み寄った。


……え。


財前の顔を見て、開いた口が塞がらなかった。
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