元恋人の甘い痛み【完】
「何処へ行くの?」
「お前の家に決まってんだろーが」
雷牙はそそくさと用意を済ませればスマホを片手に警察へと電話をいれた。
その間に私も雷牙同様に帰宅の用意をして、二人で会社を後にした。
「警察も来て隠しカメラを探してくれるらしい。見つけたらそれはそれでいいが、気分的に暫くは帰りたくないだろ?」
「それはそうだけど」
「最悪引っ越せばいい。どのみち今直ぐには無理な話だからな。家に来い」
「気を遣うわよ」
「俺とお前の仲だろーが。タダが気になんなら週に何度か身体で……ーー」
「馬鹿!」
本当馬鹿だわ。そこまでしなくてもいいのに。