元恋人の甘い痛み【完】

「寝室の掃除が出来んなら雇ってやる」

「…………」


恵梨香が貴方を想ってる事知ってて言ってる。それも、絶対に出来やしないことを言うなんて酷過ぎる。


「俺は一応お前に働くチャンスを与えてやった。後はお前次第だ」

「そ。そんなの出来る訳ないよ…」

「そうか。なら後は知らない。精々頑張るこったな」


恵梨香は今にも泣き出しそうな表情を浮かべてる。


私に散々な事をしたけれど、凄く可哀想に思える。


胸が痛い。
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