元恋人の甘い痛み【完】
二十五、愛しい想い
仕事を終えて夜になり、雷牙と共に会社を後にする。
「何処へ行くの?」
「お前のよく知ってる場所」
「私のよく知ってる場所?全く想像がつかないのだけれど」
「その前に飯にするか」
「ええ、お腹空いたわ」
「何が食いたい?」
「ハンバーグ?」
「ならハンバーグ食いに行くか」
「高級店じゃなくて大丈夫だから」
「ファミレス希望か?」
「ええ、久しぶりに行ってみたい」
「わかった」
高級な料理もそれはそれで美味しいのだけれど、今はそんな気分じゃないってかなり我が儘よね。