元恋人の甘い痛み【完】
……最終手段しかない。
「わ、私、今日はアレの日で浴槽に浸かれないのよ。勿論セックスなんて論外だわ」
「ほう。ならシャワーにするか」
「え!?こんな日に一緒に入るなんて嫌に決まってるじゃない!一人で入るわ」
「なら証拠は?証拠を見せてくれんなら、諦めるぞ」
「しょっ……ば、馬鹿!最低!」
「嘘なんざ付くからだろーが。お前に逃げ道はない。諦めろ」
雷牙は不適な笑みを浮かべながら私の頭をぽんぽんと叩く。
信じられない。
からかわれたのね私。
絶対何が何でも一緒になんて入ってやらないから!