元恋人の甘い痛み【完】

……最終手段しかない。


「わ、私、今日はアレの日で浴槽に浸かれないのよ。勿論セックスなんて論外だわ」

「ほう。ならシャワーにするか」

「え!?こんな日に一緒に入るなんて嫌に決まってるじゃない!一人で入るわ」

「なら証拠は?証拠を見せてくれんなら、諦めるぞ」

「しょっ……ば、馬鹿!最低!」

「嘘なんざ付くからだろーが。お前に逃げ道はない。諦めろ」


雷牙は不適な笑みを浮かべながら私の頭をぽんぽんと叩く。


信じられない。


からかわれたのね私。


絶対何が何でも一緒になんて入ってやらないから!
< 534 / 709 >

この作品をシェア

pagetop