元恋人の甘い痛み【完】
「戻って来てくれるか?」
「……いいの?」
「勿論だ」
「有難う。有難う雷牙」
「そうと決まれば行くぞ」
「え、で、でもさっきの女性がいるんじゃあ…」
「アイツなら帰らせた」
「そうなの」
「ヤってると思ったか?」
「なっ、そ、そういう訳じゃ…」
雷牙は不適な笑みを浮かべた後に、私の手を取りマンションへと入る。
「言っただろーが、お前以外の女には興味ないと」
「だけど昨日好きにするって…」
「あれは売り言葉に買い言葉みたいなもんだ。本心な訳あるか」
そうだったんだ。
雷牙の言葉に振り回されてた私は何だったの。