元恋人の甘い痛み【完】
雷牙は諦めたのか、覆いかぶさっていた身体を離すと隣へ寝そべり私をぎゅっと抱きしめた。
「仕方ない、夜まで我慢するか」
「今日はもう駄目」
「は?俺を飢え死にさせる気か」
「散々しておいて飢え死にはないでしょ」
「可愛いお前に一日中触れてたいんだろーが」
「よくもまあそんなに体力があるわね。皆が皆貴方みたいな体力だと思わないで」
「なら仕方ない。夜は甘い言葉でも囁いてその気にさせてやる」
「…もう、雷牙の馬鹿」
飽きれてものが言えないわ。