元恋人の甘い痛み【完】

部屋に入るなり、雷牙は私の身体を抱き締める。


勿論お腹は配慮しながら。


そんな仕草がまた可愛いなって思う。


「優里、いつも有難うな」

「それは私の台詞よ。雷牙にはいつも感謝しているわ。有難う」

「この子が生まれたら、お前の事を沢山可愛がらせてくれ」

「クスクス、またそんな事言って。雷牙のエッチ」

「何とでも言え。そろそろ行くな」

「ええ、気を付けてね雷牙」

「行ってきます」

「いってらっしゃい」


触れるだけのキスを交わし玄関先で雷牙の背中を見送った。


雷牙、私も貴方に触れたい。


この子が生まれて落ち着いたら沢山抱いてね。
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