元恋人の甘い痛み【完】
三十四、六年後の幸せ
―――六年後。
「パぁパ…ぱ…パぁパ」
「優里!今、優花がパパって言ったぞ!」
「本当!?凄いわね優花(ゆうか)ー。雷牙もよかったわね。優姫(ゆうひ)も祷牙(とうが)も第一声がママだったから、念願のパパを言って貰えてよかったわね」
雷牙は優花の頬へと頬ずりしながら嬉しそうに話す。
帰宅するなり頬は緩みっぱなしで子供たちにデレデレな毎日。
長女優姫は五歳、長男祷牙は三歳、次女優花は一歳。
子宝に恵まれ幸せな日々を過ごしている。