元恋人の甘い痛み【完】


だけど、そうは思いたくない。それに雷牙はとても優しくしてくれるし都合良い女だと思っていたら優しくしてくれないよね…?


「埋め合わせするからな」

「別にいいよ。会える時に会ってくれたらそれで良いの」

「…そうか」


胸が締め付けられる中、いつしか我が儘の言えない聞き分けの良い女になっていってしまった。


雷牙が好きだし、嫌われたくないし、何より重荷になりたくない。だから私はどんな事があろうとも我が儘言ったり困らせたり、泣きたくても雷牙の前で泣いたりしない。



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