As Time Goes By ~僕等のかえりみち~
さっきの会話を聞いていたと思うのなら、こんなことをしたら……



私が誤解する。


…動揺するってわかるでしょう?



しかも……




佳明が目の前にいるっていうのに。



「……どうってこと……」




あれ……?


目頭が……熱い。




「…どうってこと……ないよ。」



どうってことない。

からかっているだけ。

どうってことない……




はずだった。




「…柚……?」



真っ先に気づいたのは…


皮肉にも、中道。



「……なんだよ、泣くとこか?」


ぐいっと腕を掴まれるが…



「…触るな。」



佳明がそれを振りほどく。



「………人の女に手ェだすな。相手を間違えてんじゃねーよ。」



…佳明………。



「…間違ってねえよ。これが俺のポジションだ。」



「………!」



「…悔しかったら、奪ってみろや。」





「……勘違いするな。今こいつと付き合ってんのは俺で…、お前の出る幕なんてもうないんだよ。『友達』…?俺はそんなポジション、願い下げだ。」




「……友達…?馬鹿だな、人を散々煽っておいて…気づきもしてないんだ?」








「…………?」







中…道…?









「…俺、柚とキスしたよ。」















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