As Time Goes By ~僕等のかえりみち~
「……まあ…、いいんじゃない?」




私はこれ以上は直視できなくて、


わざとそっぽを向いて……




小さな声で、そう…言ってみた。










一方の女子は、なんともまあ自由な変装を楽しんでいて……




私はふつふつと胸に湧いてくる不思議な感情を……




抑えることは、できなかった。





「ねえ、ちょっとさ、髪……、アレンジしてもいい?」











こういう時の為に、道具一式用意してきた。



コテとヘアピン、スプレー、ドライヤー………




次々と、その衣装に合った髪型を作り出していく。




「……すっご~い!」




女の子達は鏡を見ながら……


満足そうに微笑む。






その度に……



喜びは一入。




うん……、やっぱり……



楽しい!!








ヘアアレンジを終えると、クラス皆で集まって……


役割分担の最終確認。




勿論、実行委員の私と三井くんは……



総指揮者として、目まぐるしいくらいのタイムスケジュール。



唯一の空き時間は……、



そう、佳明と過ごす。









いよいよ………




一般公開のスタートだ。











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