As Time Goes By ~僕等のかえりみち~
「…もう…、ちゃんとわかって貰えてるよ。」



「……うん、さっきサチが…来てくれた。嬉しかったな。」



「…サチちゃんだけじゃ…ないよ。」



「…………?」



「…うん、でもそれは……、きっとこれからわかるよ。」



「……そっか。」







「……結。……じゃあ、私は行くね。」



「……ん。行ってらっしゃい。」



「………私もさ…、」



「……ん?」




「……楽しい一日になれるといーな。」




「……それは、柚次第。」




結は私の背中をポンっと押して……






「………バトンタッチ。」



小さく、小さく……
呟いた。







「中道くんの隣りいるのは、やっぱ柚しかいないよ。」





太陽を背に、ニカッと笑う彼女の笑顔は……




キラキラと眩しかった。








「……………うん!」





その笑顔が……




私をつき動かす。





後は後ろを振り返ることなく。





結に見送られながら……








私は、屋上を後にした。
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