As Time Goes By ~僕等のかえりみち~
警戒続行中のまま……、
午後を迎える。
午後からは、学園祭の片付け作業。
中道は、ちらちらと三井くんの行動を目で追っては……
私から、遠ざけようとしている。
それどころか。
何故か、私の行き先に……
必ず中道がいる!
「??なんのゲーム?」
行動を共にしている律も、さすがに気づくくらい。
「……さあ……?」
露骨な行動は……
時には注意も必要で。
「……あ。里中くん。」
「……えっ。」
思わず律の後ろに隠れるやいなや……
「…あんたら、絶対なんかあったでしょ。」
律の鋭い尋問の…
スタート!!
「………や、別に。」
「……いーや。里中を避けるとは……一体何事か?」
「それはですね、りっちゃん……。」
「……。俺が説明しよっか?」
中道侑……、
空気読めーっ!!
「…それは有り難いね。何なの、今日のコレは?」
「りっちゃん、実は俺……」
「……うわぁ!何でもない、何でもないからね、りっちゃん!……中道くん?そうだよねぇ?」
一応は凄んでみるものの……
「アホか。」
この男に効果ナシ。
しばらくギャーギャー騒いでいると……
「……柚っ!!」
あっさりと……
佳明に見つかってしまう。
「…………。こ…、こんにちは。」
この不自然な挨拶に……
白状者の中道・律コンビがゲラゲラと笑う。
一方の佳明は……、
「……ちょっと、話したいんだけど。」
至って真剣だ。
中道はピタリと笑いを止めると……
大きく、頷いた。
行ってもいいってことだね?
私はそれに応えるように、一度頷いてから……
「……わかった。」
佳明と共に……
その場を去った。
「……中道。あんた達、何かあったの?」
「…は?何かって……?」
「ひょっとして、うまくまとまったとか?」
「……さあ……。」
「………。何か柚の反応が面白いんだけど?」
「……そうかぁ?基本いつも可笑しくね?」
「………。食えないヤツね。」