As Time Goes By ~僕等のかえりみち~
「……もしや…、中道くんから?」
「うん。ヤバい……、着信も来てた。」
「なんだって?」
「早めに迎えに来るとかって。ああ……、電話でないし~」
耳元で鳴り続けるコール音にシビレを切らして。
私は何度も時計を見たり、外を見たり……。
「多分また連絡来るでしょ。いーから、早く準備したら?」
「……はぁ~い。」
あ~あ……。
こんな寒い中で……
中道を待たせちゃったかな。
いやいや……、唐突な行動をした奴にも責任はある……!
変な葛藤を繰り返しながらも…
「……結。起こしてくれて、ありがと。」
「どう致しまして。」
自分が今起きていなかったら…と考えたら、結には感謝せざるを得ない。
「…じゃあ私はご飯も食べたし…、お先に。」
「……ん。行ってらっしゃい。」