As Time Goes By ~僕等のかえりみち~
先行く結を見送って……。
私は、やっぱりそわそわしながら……
奴を待つ。
5分。
……10分。
………15分。
「……え。もう…ギリギリじゃん!」
私は携帯を片手に……
慌てて出掛ける準備を始めた。
帽子を被った所で。
もう一度……、携帯を眺める。
着信も……
メールも……
来ていない。
「………?寝坊?」
着歴から、中道の名前を探して……
通話ボタンを押す。
事務的な女性の声に切り替わった所で……。
電話を切った。
「仕方ない、メールでもしとくか。」
私は……
久しぶりに、中道のいない朝を……
こうやって、迎えていた。