As Time Goes By ~僕等のかえりみち~
「柚。明日の土曜も部活?」
結がカレーを頬張りながら聞いた。
「うん。」
「何時から?」
「…確か…9時から。」
「そう。なら私も一緒に起こして?」
「…うん、わかった。」
ここ最近ー…、
結は休日も朝から出掛ける。
「…結。」
「…ん~?」
「新しい彼氏?」
「………。…ゴホッゲホッ…」
口に詰め込み過ぎたのだろうか……
結は思い切りむせた。
「やだ、私じゃあるまいし。」
急いでグラスに水を注ぐと……
結の前に差し出した。
ごくごくと音を立てながら……
結はそれを一気に飲み干す。
「…も~、柚が突然変なこと言うから!」
「私のせい?…ってか…、私、変なこと言った?」
「…………。」
…何故黙る?
「…とにかく!…彼氏なんかじゃないから!」
「………?何ムキになってんの?」
…珍しい。
「柚にはわかんないよ。」
「…………?」
これ以上何か言うと怒られそうだから……
私は後は何も言わなかった。