As Time Goes By ~僕等のかえりみち~









私達が知っている君のこと。





それは……、




君が、この土地を…離れてしまったこと。








あれから…何度か訪れた…中道の家。



何度インターホンを鳴らしても。



誰も……出ることはなかとた。




閉めきったカーテン。


蔓延る……蔓。

伸びたままの雑草……。




家主のいない……家。





庭に残された……ロドリゲスの小屋。









何も言わずに……姿を消したのは、何故だったんだろう。






時が経つにつれて、冷静に…



そんなことを考えてしまう自分がいた。









彼には……



もう、帰る家などない。






それを知っていたから…、



二度と、会えなくなるから……、





すべてを捨てて、行ってしまったのだろうか。









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