As Time Goes By ~僕等のかえりみち~
「佳明……、ここでいいよ。」
私は……、あの分かれ道で、ピタリと足を止めた。
「…え…。でも……。」
「私達は…友達。家までなんて…送ってもらう訳にはいかないよ。結が…びっくりしちゃう。」
「………。そっか。」
苦し紛れの言い訳だったけれど……
彼はあっさりと納得した。
本当は……。
ここから先は、あいつとの思い出が…いっぱい詰まっているから。
だから……
その道を……
もう、佳明と歩くことはできないと…思ったから。
記憶を……
塗り替えることは…
したくなかった。