As Time Goes By ~僕等のかえりみち~
道は……
二つ。
祖母の元へと帰る道と…
君の元へと向かう道。
後者を選んではいけないのだ、と……わかっているはずだった。
例え会ったとして、今更……何を?
自分から手放したというのに……。
大切で、壊したくなどなかったのに…
壊したのは…俺だった。
だからきっと……、
この、裏切りの末路に待っているのは……
また、
悲しいばかりの…別れ。
同じ事を繰り返して…どうするというのだろう。
何度傷ついたら気が済むのだろう。
わかっているのに……
止められない。
あの時……、自分が言った言葉が。
俺を……
つき動かすんだ。
そうだよ、上原……。
『俺はきっと…、お前の前でなら、いや、お前の前だけでは泣けるのかもな。』
……ただ、
会いたいんだ。