As Time Goes By ~僕等のかえりみち~
そして……
その時はやってきた。
場内アナウンスが注意事項を述べる。
、
両チーム一列に並んで……
敵となる相手の面々を見つめる。
……と、その奥に……
まるでひきつけられるかのように……
目に飛び込んでくるものがあった。
それは……
俺から見て真っ正面。
応援席の最後列に並ぶ……
他者とは違う制服。
お揃いの派手な帽子を被った二人組……。
「………上原……?」
俺が……見間違えるはずなどなかった。
あの帽子は、いつかあの双子が被っていたものと同じ……。
「……来てたんだ…。」
俺を……
そこから見守ってくれるというのか…?