As Time Goes By ~僕等のかえりみち~




「だって、さよならなんて言うから!」



「あ?だってこの状況でそれ以外に何言うんだよ!」



「なんで!」



「はあ?!」



「お互い、東京の学校でしょう?それに…、私、これからもバリバリ試合の応援に行くつもりだったのに。」



「……は?!」



なにこの展開!



「白状な友情だね。」



「…………。」


えっと……?



つまりは……だ。




これって……



一生の別れではないと?




「…進路がバラバラになるくらいで…友達も終わり?意味わかんない…。」





…意味わかんないのはこっちの方だけど……、



待てよ?




そもそも友情に終わりなど…あるのか?

彼女の言うことに…


間違いなど、なにひとつ…ない。





「…………。」



なんか…凄い顔で見てるし。


涙でもう…ひどいことになってるのに。


逸らしたりは……しないんだな。












それはつまり……、彼女は俺を友人として、ちゃんと見てくれていた証拠でもあり……。


反対に、逃げようとした俺は未練タラタラであったことは言い逃れできないけれど……、




けれど……、





これって、逃す手はないんじゃないか?








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