As Time Goes By ~僕等のかえりみち~
「……泣いちゃおうかな。」
「…………。や、泣くなら…私の前ではやめて。」
「…………。」
「…わかってるよ。結が泣きたいの我慢してることくらい。…何年一緒にいたと思ってるの。」
「………。」
「結が泣きたくなると…私も泣きたくなる。結が笑うと……私も笑っていたくなる。きっと、ずっとずっと…それは変わらない。泣くくらいなら…行くな。」
「…………。」
「……2年前の…、おかえし。だから、自分でなんとかしなよ。私はもう…、助けてやれない。」
「……今頃…仕返し?腹黒いよ……。」
「…誰の姉だと思ってんの。」
「そっか、私かあ……。」
彼女はそう言って……
満面の笑顔を作ってみせた。
その瞳は潤んでいて……。
まだまだ、はかないものだったけど。
いつかそれが自分の力で……
花開いていけるといい。
自分を…誇れるように、
自分を愛して欲しい。
いつか私に見せた、大きな自信を…嘘じゃなかったのだと、見せつけて欲しい。
それだけが…
私の願い。