As Time Goes By ~僕等のかえりみち~
「…勝手だよ、中道。アンタがあの時、おばあちゃんのことも、東京行きのことも話してくれてたら……。私は一緒に乗り越えて行けた。どこかで私を見くびってたんだ。」
「違う。俺のことで泣いたり、悲しませたりは…したくなかった。」
中道は……きっと嘘なんてついてはいない。
君の瞳に…嘘は隠されてはいない。
でも……、
その手を掴めないのは……。
やっぱり……時が経ってしまったのだと、
佳明に対する罪悪感なのだと、
こんな自分では自信が持てないのだと……
分かってる。
自分だけ……
何もなかったかのように、幸せになんて……
なれない。