As Time Goes By ~僕等のかえりみち~










この…長い坂道を。



私は…結とよく駆け抜けて来た。




勢いつき過ぎて、結が転んだ時もあった。




私が走ろうとして……、


アイツに止められたこともあったっけ。




『…アホ!…走って駄目なんだろーが。』





けどね。



例え転ぼうが…

走ってなきゃ、やってらんない時もあるんだよ。





何もかも純粋に受け止められたあの時とは…




もう違う。




突っ走る勇気もなくて…




やるせない想いも我慢して…





そうやって、生きなきゃいけない。











私達はもうすぐ23歳を迎え……




あの時みたいに、子供じゃあなくて。





なんとか、自分の足で……




歩かなきゃいけないんだ。








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