As Time Goes By ~僕等のかえりみち~








「……ん…?」






坂の上に……




誰かが立っていた。









その人が……


こっちを向いて、何かを…言っている。









『…上原っ。』





それは……




あの頃、私を呼ぶ君の声によく似ていて……。





「やっぱり。『柚』の方かなって思ったらやっぱそうだったな。お前さ~、こんなトコで何油売ってんの?」





言うことまで、憎たらしいくらいにソックリで……。







また、幻想を描いているのではないかと……




思った。









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