As Time Goes By ~僕等のかえりみち~
それでも、彼女が俺と違うのは……
「簡単には…諦めない。少しでも、望みがあるのなら。」
「………。」
有無を言わせぬ…
諦めの悪さ。
それはまるで……
俺に言われているようだった。
いや、確かにそうなのだけど……。
本当は……、俺自身がそう願っていたいのではないか、と。
「確かに…同じだな。」
俺の返事の意味を彼女は理解したのかはわからない。
彼女は悔しそうに涙を流しながら……
ちょっとだけ、笑った。