As Time Goes By ~僕等のかえりみち~








それでも、彼女が俺と違うのは……







「簡単には…諦めない。少しでも、望みがあるのなら。」





「………。」




有無を言わせぬ…



諦めの悪さ。







それはまるで……





俺に言われているようだった。


いや、確かにそうなのだけど……。






本当は……、俺自身がそう願っていたいのではないか、と。









「確かに…同じだな。」








俺の返事の意味を彼女は理解したのかはわからない。





彼女は悔しそうに涙を流しながら……






ちょっとだけ、笑った。








< 716 / 739 >

この作品をシェア

pagetop