As Time Goes By ~僕等のかえりみち~
同じ顔した2人が…
今、目の前にいる。
学校の廊下…。
『6組』と書かれた教室の前。
結と、
上原……。
結が…俺に問う。
「どうして中道くんは、私が『結』で…柚が『柚』だってわかるの?」
「……なんで?」
言い争っていたはずの上原までもが…顔をじっと見つめてきた。
「…なんでって…。なんとなく?」
またこんな口から出まかせを…。
本当は……、と思っていると。
今度は、俺の永遠のライバルが……こっちに駆け寄ってきた。
やって来た早々、
奴…、里中にも同じ質問が飛ぶ。
「え?だって今中道といい争ってたでしょ?そっちが柚ちゃんだとしたら……。」
結も上原も、これには納得したようだけど。
まだまだ……、
わかっちゃいねーな。
本当は。
上原が好きだから。
ただ……それだけ。