VSイケメン
「えっと、斉藤君はなんでココに?」
こんな人通りの少ないところ早々こないだろ・・・?
「そう・・・あのさ・・・・・・?」
すこし顔を背けて、言葉をつまらせる。
なんか、顔がちょっとあ、赤くないか・・・?
「何・・・・・・・・・?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・音楽室ってどこだっけ。」
「え?」
えっと、音楽室の場所・・・?でも、なんで?え?うん?
「恥ずかしながら・・・道に迷っちゃって・・・。」
「音楽室なら3回の奥のほうだけど・・・なんで?」
普通、学校で迷わないだろ。うちの学校そんな広いわけでもないし・・・。
「俺、吹奏楽部なんだ。ありがとう、神無月さん。」
「夢でいいよ。」
なんか名字って堅苦しいし。
「じゃあ、俺も名前でいいよ?じゃ。」
そういうと走っていった。
面白い人だなぁ・・・。
涙はもう止まっていた。