【完】君に出逢えて
「うっ…ごめ、んね…龍…もう、大丈夫…。…もう一個、最後に、聞いていい?」


「ぇ…?」



──龍はあの時、少しでもあたしのこと、好きだった?───



萌愛の小さな質問は俺の体を震わせた。



「…すごく、好きだったよ…大好きだった…」


嘘じゃない、それは紛れもない、事実───…。



「そっか、じゃあ…あたしでも役にたてたかなぁ。じゃぁ、ね。依麻に言うんだよ!気持ち!!あ、あたし、今は依麻、大好きだから!!」

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