【完】君に出逢えて
「元々、東京にいったのは…お父さんを治せる病院はこの町にはなくて、東京にしかなかったからなの。」


「…え…」


「…大好きな永久や萌愛、そして龍くん。大好きな人たちと私を離れさせたお父さんはあの頃の私にとって、憎むもの以外、なにもなかった。」


息を呑んだ音が聞こえたのか、依麻は続ける。
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