【完】君に出逢えて
「…依麻、」


「私が、駆けつけた時にはお父さんはこの世界からいなくなってた。」



「…大好きだったのに。今まで無視してごめんね、も…今まで育ててくれて、ありがとう。も…言えなかった。」


依麻は、泣いた。俺の前で、初めておじさんを思って、泣いた。ごめんね、と、ありがとうを繰り返して言いながら。


依麻が戻ってきた日、喜びながらもどこか、変なものを感じてた。


依麻を変えてしまったのは、おじさんの死だったんだな…。
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