【完】君に出逢えて
一番、辛かったのは、お前なのにな…


「ごめんな…依麻…気付いてやれなくて…ごめんな…。」


俺、何泣いちゃってんだろ…。カッコ悪い。

昔の俺なら、何事にも動じず、ましてや他人のために泣くなんてこと絶対なくて、ただ冷めた目で見つめていた。


他人に、同情しながら。


可哀想な奴をただ見つめて嘲笑っていた。


いつも、人と自分は違うんだって…依麻が引っ越してからずっと、思ってた。


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