【完】君に出逢えて
龍は永久にも、もちろん私にも…今日まで依麻と共に島を出ていくことを言っていなかった。
自然と涙が出た。
幼なじみだから悲しい、っていうわけでもない。
進路の話を、してくれなかったから、というわけでもない。
でも、悲しいのだ。なんか、悲しい。切ない。
依麻と龍は恋人で、私はただの幼なじみ。ただ家が隣なだけ。
だから、依麻よりも、永久よりも…特別な気がしていた。
でも、それすらも、なくなってしまうのだ。
切ない。