アルバと風の世界

ルシアには、胸がどきどきして直接聞けないので、
アルバは考えてみることにしました。

ルシアは花が好きだから、花束をあげようかな・・
うん、そうしよう。そう考えたとたん
花束を渡す自分の姿を思い浮かべると
胸がドキドキして落ち着かない気持ちになるのでした。

最近、意識しすぎて、ルシアとうまく話せません。
彼女は、心配気に見つめてくれますから
ますます、僕は、目を合わせることができず・・
そんな自分が少しいやになっていました。

ラキアは、僕の気持ちをわかってくれているので
見守ってくれていて側にいて面白いことを言って
和ませてくれます。

ルシアが「ラキア、最近、アルバがおかしいの。
なんだか、私を避けてるみたい。何か悪いことしたかしら？

前は、いつもいっしょにいたのに、なんだか遠くに
いったみたいな感じ。発明が忙しいのかしら？
ずっと可愛い弟みたいに思ってお姉さんぶってるから
嫌われたのかしら？」心配気にラキアに聞きます。

ラキアは、考えながら「やっぱり、アルバは、君にとって
可愛い弟？同じ年だし、便りになるし思いやりがある
やつだよ」といいました。

「え？やっぱり弟みたいに思っているのがアルバの
気に入らない原因？どうしよう。だって、落ち着いてて
まじめなのに、案外ドジで、助けてあげたくなるんだもの」
ルシアは、困った顔をしながら言いました。

「そうか・・・」ため息をつくラキアです。このことはアルバには
言わないほうがいいな・・と思いました。

「じゃあ、僕のことも可愛い弟？」気を取り直して
ラキアは、笑いながら、ルシアに聞いてみます。