アルバと風の世界
ルシアが
「私は、その、あの・・ごめんね。アルバ。
アルバのことは好きだけど、兄弟みたいな好きで、
その別の好きで・・ごめんなさい」小さい声で、言いました。

ごめんねの言葉を聞きながら、
涙が自然にこぼれおちてきて
「いいんだ。兄弟みたいでも。好きって言ってくれてありがとう。
だから、あやまらないで、よけいに悲しくなるから」

ルシアも泣きながら
「うん、でも、やっぱりごめんね」

アルバも、泣きながら
「僕、マリンに言えないよ。ごめんねの言葉が
こんなにつらいなんて」
そういうと、走って部屋にもどっていきました。

戻るアルバの後姿を見ながら、
ルシアは、アルバ、ごめんね。
言うほうも言われるほうもつらいよね・・・と考えながら、
自分がラキアに告白して、ごめんねといわれている
姿を想像すると、ますます悲しくなるのでした。

部屋に戻ったアルバは
明日、マリンになんと答えよう・・
アルバは部屋で悩んでいました。

ルシアは、僕のことは兄弟みたいにすきなんだ・・なんとなく
気づいていたけどね・・・失恋しちゃった。
失恋立ち直りグッズでも創ろうかな。

マリンにも喜んでもらえるかなって、
マリンを失恋させるのは
僕なんだよね。ごめんね。マリン。

でも、僕が好きなのは、
失恋した今でも、ルシアだけなんだ。
ルシアだけが好きなんだ・・
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