アルバと風の世界
「あのね。私、お引越しするの。
半年後なんだけど、このままアルバに
自分の気持ちを隠したまま、
お別れするのがつらかったから、
思い切って告白したの。

アルバの気持ちがはっきりわかって
今は、悲しいけれど、思いを伝えた自分を
きっと将来懐かしいって、
楽しかったなって思えるはずだから、
だから、今は・・」
言いながら、マリンは泣き出していました。

アルバは、マリンの泣きたい気持ちがそのまま
今の自分の気持ちと同じで、いっしょに
泣き出してしまいました。
ふたりで、抱き合って泣くのでした。


「遠くにいくの?」
アルバがやっと声を出すと・・・

「そんなに遠くないから、きっとまた遊びに
これると思う。」

「そうか。うん、じゃあ、あと半年、楽しい思い出いっぱい
作ろうか」アルバがほほえみます。
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