アルバと風の世界
「ラキア、待ってよ。今は友達でいいから」
息を切らして追いついて、隣で歩き出しながら
ルシアは言いました。

「ありがとう。うん、友達でいよう。
ありがとう。うれしいよ。」
なぜか泣きそうな顔のラキアです。

「ラキア、友達なんだから、困ったことが
あるんだったら相談してね。最近、おかしいよ。
何か隠してることあるんじゃない?」
ルシアが聞きます。

ラキアは下を向いて
「いや、大丈夫だよ。うん、心配ない。
こんな僕を好きになってくれてありがとう。
僕は幸せ者だな。」
寂しそうに笑っています。

そしてすぐに、ルシアの顔を見ようとせず
急いで紫の館に戻っていってしまいました。



立ち尽くしながら・・・ラキアの様子に
ますますおかしいと思うルシアですが、
それ以上は聞けないままでした。
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