アルバと風の世界
その様子に気づいたルシアは
「アルバ、ごめんね。気にしないで。
たぶん、何も言われていないから、何もないのよ。
私の目とか髪の色とかと似ている人がいっぱいいる世界に、
いつか出会うかもしれないから」
寂しげに答えました。

アルバは、考えていました。羽をもうひとつ作って
ルシアもいっしょに風の世界に連れて行くほうが
ルシアにとってもいいかもしれない。
でも・・ラキアは困るかな。

いや、一人よりふたり、ふたりより3人がいいさ。
考えていると
横で予想マシンが言います。

「私もお供しますから、安心してください。
3人の道案内をします。
風の世界の入り口を私は知っています」

アルバもルシアも「え?知ってるの!」

「予想マシンだから知ってるの?」
びっくりしています。

「はい知っています。というか予想可能です」

「もしかして、君は別の世界の様子もわかってしまうのか?」
アルバが聞くと・・

「わかる部分とわからない部分があります。しかし、
アルバ、急いで羽をあとふたつ完成してください。
私とルシアの分です」
< 59 / 201 >

この作品をシェア

pagetop