アルバと風の世界
ドアをノックして
アルバが言います「ラキア、だまっててごめん。
話があるんだ。聞いてほしい」

しばらくして静かにドアが開きます。
アルバとルシアと予想マシンがまだ
羽をつけたまま、入ってきました。

「ラキア、ごめん。羽ができたこと
黙っていたし、その3つも作っていたことも」

ルシアが「ラキア、アルバを怒らないで
私が、ラキアに言わないでって頼んだの
私も、そのラキアの助けになりたいと思って
羽を作ってって頼んだの」

ラキアが「アルバ、しゃべったんだ。僕の秘密」
悲しそうに言いました。

アルバが「ほんと、ごめん。話した。黙ってられなくて」

ルシアが「ラキア、私には知られたくなかったんだね。
私のことが好きじゃないから?足手まといになるから?
でも、私、役立つはずよ。うん、助けになるから。いっしょに
いっしょに・・・ラキア、ひとりで行かないで」
泣き出すルシアです。

そんなルシアを見て、ラキアは胸が熱くなりました。
「ルシア、黙っててごめんね。でも、君を連れていくわけには
いかない。アルバ、君もだ。君たちは、夕焼けの世界にいて
帰りを待っててくれよ。帰るところがなくなると困るだろ
僕が戻るまで、待っててくれよ・・・・」涙声になるラキアです。
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