アルバと風の世界
いきなり予想マシンが話します。
「ラキア、アルバとルシアと私を連れていってください。
そうすれば、みんな生きて帰れます。私の予想当たります。
でも、ラキアひとりで行くと危険です。命が、命が消える可能性が高いです」
震える声で、言いました。

アルバも「予想マシンの言うことを聞いてくれ。
ラキアのじゃまはしないから。予想マシンが風の世界の入り口が
わかるらしいんだ。だから、迷子にならないし
帰りも心配ない。僕やルシアの気持ちも考えて・・
きっと僕がラキアの立場だったら、ラキアは僕と同じことを
言うって信じてるよ。一人で悩まずにいっしょに解決しようよ」
言いました。

ラキアは、泣いています。首を振りながら
「ダメだ。危険すぎる。平和な世界じゃないんだ。
僕だけなら、迎えもくるし、守り石もいるからどうにかなるはずだ。
でも、もし君たちに何かあったら、僕は後悔するよ。だから・・

「私は、ついていかないほうが後悔するわ。お願い
ラキア、迷惑かけないから。本当はラキアがダメだって
言うってわかってたから、こっそりついていこうと思っていたの
だから、もし、ラキアがダメって言ってもついていくから。
私も、昔、空を飛んでたんだから。少し思い出したの。
ラキアの風の世界に手がかりがあるかもしれないし・・」
ルシアは、必死で話しながら、考えていました。

そうだ。もしかしたら、自分が生まれた世界の秘密がわかるかもしれない。
そうも考えていました。

「え?ルシア、君も羽があるの?でもその羽は?」ラキアが聞きます。
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