アルバと風の世界
風の世界へ
そして1週間後、ついにラキアは17歳になりました。
紫の館では、静かに誕生日をお祝いしていました。
そのとき、ラキアの左の耳の空色の石の
ソルーがキラリと光ります。そして
(出発のときがきました)と静かに告げました。

羽で飛ぶ練習を続けてきたアルバとルシアと
予想マシンも、うなずきます。
フォーリア長老も、一瞬、宙を見つめて
優しくほほえみます。

長老は、3人を抱きしめながら
「行っておいで、無事を祈っている。風の世界の平和を
祈っているから」

「では、行ってきます。お元気で」
ラキアが言いました。

ルシアが「今までありがとうございました。感謝しています」

アルバが「必ず戻ってきますから、安心して待っててください」

予想マシンが「大丈夫です。私がお守りしますから」
そういいました。
その言葉にうなずきながら、抱きしめていた手をゆるめて
「予想マシン、この子達を頼んだよ。ソルーも頼んだよ」
長老は、そういいました。

それぞれの思いを胸に、ソルーの言葉を聴きながら
出発です。
そして・・・
夕焼けの世界の
大きな黒い木がある小山の上に3人と予想マシンは
たっていました。
< 83 / 201 >

この作品をシェア

pagetop