私の声
私は聞くことにした。
『俊は私が嫌い?』
「嫌いじゃないよ。どうしたんだ?」
『たまにね、思うの。私は皆といていいのかなって。私は邪魔じゃないのかなって
皆はモテるから私は皆の邪魔者じゃないのかなって思うの』
「梨沙…梨沙は俺達にとって必要なんだよ
邪魔なんかじゃない。俺達は梨沙が居てくれなきゃ困る」
俊が優しい口調で言う。
「最初は女なんて興味なかった。でも梨沙に出逢って変わったんだ。梨沙が必要なんだ。
いつの間にか梨沙の存在が大きくなってた。
大丈夫だよ。何かあったら俺に言え。なっ?」
私はコクコクと頷いて、とまったはずの涙が再び溢れた。
俊は背中を擦ってくれた。
一時間くらい泣いた。
『ありがとう。俊』
ニコッと微笑んだ。