雲からの糸

徐々に　私にとっての
最適血の池地獄が
構築されつつあった。
別に痛いことには
馴れている。

その上、
徐々にではあるが
となりで苦しみあううちに
心開く　悪人達との交流が
実に心地良く
居心地この上ないのである。

生前苦しみ続けた
デブの身も
流石の飲まず食わずに
すっかりシェイプアップ。

皆と同様の朽ちてゆく容姿も
最大のコンプレックスであったわけで
この点でも　今は　絶頂期と言って良い。

最後　6人が　血の池地獄に残った頃
血の池地獄の管理人が
あきれ果てて　云った。

「お前らみたいに　苦行に平気なやつらばかりだと
　これから来る新人に　示しが点かない。」

とうとう　この地でも　
のけものにされる状況となるのか、、、
私はもう　どうでも良かった。