君のために。

杏奈は壁を沿って歩きながら、1階にある洗面所へと向かった。



顔を洗い、寝癖直しで髪の毛を湿らせながら真っ直ぐに整えた。



部屋に戻ると、制服をかけているとこまでなんとか歩いて、着替えた。



そしてダイニングへと向かった。


ちなみにこの家は、目の見えない杏奈の為に段差はどこにもない。


杏奈「お母さん、おはよう(*･ω･)ﾉ」


真子「おはよ、杏奈。朝ご飯出来てるわよー」


杏奈「ほーい。…よいしょっと」


真子「お弁当、鞄に入れておくからね」


杏奈「うんっ♪ん、お母さんの卵焼きはやっぱり絶品だねヾ(＾v＾)k」


真子「ありがと、杏奈」



実はこの時、このダイニングには杏奈と真子のとは別に初基達の食器もあったのです。


昨日の夜、バイク便で届いて夜のうちに片付けていたのである。