君のために。
[時間は流れて、放課後…]


杏奈は部活には入っていない為、寄り道することなく家へ帰宅した。


ガチャ バタン


杏奈「お母さん、ただいま」


足下を確認する為に持ち歩いている棒を玄関の壁に立て掛け、しゃがみこんで丁寧に靴を脱いだ。



その時、杏奈はふらついて靴の上に寄っ掛かってしまった。



その靴の感触は、男物の靴だった。



お母さんが男物の靴を履くなんて、到底あり得ない。



その隣には、ローファーが二足並んでいた。


私はこの一足しか持ってないから、有り得ない。




お客さんが来ているのだろうか?



私は誰が来ているのか確認する為に、リビングまで壁を沿って歩いた。


ガラガラガラ



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