ウイニングラン~夢をこの手につかめ~
そして一周走って帰ってきたが、


今回はいつものようなクラッチスタートではなく、


スタート直後の危険性から、


セーフティーカー先導によるローリングスタートになっていた。


そしてセーフティーカーが走り出すと、


全選手がその後ろをグリット順に付いて行く。


一周走り、

二周走り、

三周走っても、


まだスタートされることはなかった。


ここまで来るとさすがに、


一部の観客はイライラし始めていた。



そして翔矢自身も、


早くスタートしないかとイライラしていた。


「まだかよ、早くスタートしてくれねえかな」


そして四周目の最終コーナーを立ちあがると、


セーフティーカーはピットレーンへ消えていく。


ようやくスタートになるとわかった観客たちは、


一斉に大歓声を上げた。
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