ウイニングラン~夢をこの手につかめ~
その後も滑るタイヤをうまくコントロールしながら、


最後まで走り続け、


追いすがる後方のライダーを振り切り、


大歓声の中一位でゴールした。


一様に喜びを見せるチームのメンバー達、


しかし哲弥だけは違っていた。


表彰式の後、


哲弥は翔矢を怒鳴りつけた。



「ばか野郎、どうして指示を聞かなかった、


今回は一位でゴールで来たからよかったが、


下手すりゃ転倒してたかもしれないんだぞ、


あれほど無理はするなって言ったろ!」


「すみません、でも無理はしてないんです、


すごい調子よくて、


下手にペース落としたら、


リズム崩してかえってコケそうで」
< 270 / 293 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop