*君の全てを愛してる*
「春瀬君っ」




後ろから服の袖を少し摘まれた。



背後を見ると、高森がこっちを見てる。




「暮らしたら?」

「本当は一緒に暮らしたいんでしょ?」

「いいじゃん、ここからスタートすれば」



高森は真剣な目で俺を見つめる。




「けど俺・・・」


「何?」


「高森と離れんの嫌だよ・・・」




ここから学校に通うのは少し無理がある。

それに高森に会える機会もきっと減る。





「でも私は春瀬君に幸せになって欲しい」

「好きな人の幸せを願うのは当然でしょ?」


「毎日メールもするし、電話もするし、偶にはお手紙も書こうかなっ」



真剣だった目が急に笑顔に崩れる。



だけど、
辛そうに見えた。
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